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2016.05.25

第173回 新庄最上臨床懇話会が開催されました

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昨日、第173回 新庄最上臨床懇話会が開催されました。参加者は新庄最上地域の医師をはじめとする医療関係者で、55名と近年まれにみる参加者数となりました。開業医の先生方からの質問、意見交換も活発に行われ、有意義な懇話会となりました。以下、その概要をご紹介いたします。

 

【特別講演】
座長を当院の石山副院長が務め、薬剤部の大泉崇薬剤師が「当院における化学療法に伴うB型肝炎再活性化対策」について、講演しております。HBV感染患者において免疫抑制・化学療法などによりHBVが再増殖することをHBV再活性化と言いますが、HBV再活性化は肝炎の重症化、原疾患の治療の遅延につながるため、発症そのものを阻止する対策が重要といわれてます。そのため、当院ではB型肝炎治療ガイドライン(2016年改訂2.2版)「免疫抑制・化学療法により発症するB型肝炎対策ガイドライン」のフローに沿って、化学療法開始前のHBs抗原,HBs,HBc抗体等のスクリーニング検査を開始ししており、その取り組み状況について説明しております。

【特別講演】
座長は、当院の八戸院長が努め、秋田県厚生農業協同組合連合会 秋田厚生医療センターの消化器内科 部長 星野 孝男先生から「ここまで変わったC型肝炎治療~難治症例の治療~」について、ご講演をいただきました。HCV感染が成立すると、急性の経過で治癒するもの約30%、慢性肝炎へと移行するもの約70%。慢性C型肝炎から肝線維化→肝硬変や肝細胞癌へと進展する。発がん時期は感染期間の長さに関係なく、60歳を超えると発がんしやすい。だから、C型肝炎は症状がなくても治療が必要。治療はインターフェロン(IFN)、IFNフリーのDAAs(direct acting antivirals)による抗ウイルス療法を行い、HCVの排除を目指す。INFによる治療は副作用が多く使えない患者も多かったが、現在は経口薬による抗ウイルス療法DAAsが第一選択となっていてウイルス排除成績も高い。IFNあるいはDAAsによってHCVが排除された後でも、3.3年~8.0年の期間で0.9%~4.2%に発癌を認める。HCV排除後も肝発癌に対するフォローアップを行って行く必要がある。
(C型肝炎治療ガイドライン第5版より一部抜粋)

 

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